Menu

Home

研究概要

研究室紹介

研究発表

Members

Photo Gallery

興味のある方へ

学生実験

>>サイトマップ

>>リンク

>>アクセス

研究概要

生体分子のもつ機能はその構造により決定されます。私たちの研究室では生体分子の構造と機能の関連性を分子レベルで明らかにするため、生体分子を気相中で孤立化させた状態で研究を行っています。また、生体分子を取り巻く水分子の影響を分子論的に解明するため、生体分子と水の水素結合体(クラスター)を生成し、微細水和構造と機能との関係をレーザー分光法を用いて調べています。この目的のために、レーザー脱離法、超音速分子線法、レーザーイオン化質量分析法などの物理的手法、化学修飾した生体分子を利用する化学的手法、量子化学計算法を駆使したアプローチを行っています。

現在行っている具体的な研究は以下の通りです。

・生体分子を非破壊的に気相孤立化するためのレーザー脱離法の開発

・核酸塩基対やテロメア構造のような高次クラスター生成手法の確立・改良

高次の非調和項を取り込んだ量子化学計算手法の開発

・水和がグアニンの励起ダイナミクスに与える影響の理論解析

⇒レーザー分光法と量子化学計算による生体分子の高次構造決定

 

近年の成果

@ 孤立気相系におけるグアニンヌクレオシドの微細水和構造の決定 (2008, 2009)

  ⇒高次のクラスターを効率よく生成する手法を開発

  ⇒糖の構造の違いが水和に影響を与えることを実験的に証明

A グアニンヌクレオチドの安定気相生成と微細構造決定 (2010)

  ⇒化学修飾によって分子の分解(フラグメンテーション)を抑制することに成功

  ⇒グアニンとリン酸基の間に働く特異的な内部水素結合の存在を示唆

B グアニン-シトシン及びグアニン-グアニン塩基対の微細水和構造の決定 (2010)

  ⇒グアニン-シトシン一水和クラスターがWatson-Crick構造を維持することを示唆

  ⇒これまで観測不可能と考えられていたグアニン二量体の観測に成功

>>詳細

 

学部生のために……

生体分子の気相分光 …  三枝研の研究をわかりやすく紹介します

 

examples

図1.グアノシン一リン酸(GMP)とその誘導体(diEtGMP)の質量スペクトル.

リン酸基をエチルエステル化することでフラグメンテーションが抑制され、親イオンが観測される。

 

 

図2.グアニン-シトシン一水和物のIRスペクトルと帰属された構造.

このスペクトルから、グアニン-シトシンは一水和物においてもWatson-Crick構造を維持することが示唆された

(このスペクトル一つの測定に半年もかかった!)。

 

----------------------- copyright(c)1996 Saigusa Laboratory All rights Reserved. -----------------------